FMIP-308
は、サン電子の最新型FMトランスミッターである。デザインは、FMIP-307を踏襲したセパレートタイプでブラックとホワイトのバリエーションがあり、iPodをコントロールするリモコンが標準で付属している。シガーライターソケットとFMトランスミッター部が一体となったモデルと比較して、シガーライターソケットとFMトランスミッター部が分離された構造になっており、コンパクトで配線や設置の自由度が向上している。
FMIP-308の特徴は
・ シガーソケットとトランスミッターが分離したデザイン
・ Dockコネクタ接続
・ 充電対応
・ エンジン連動オンオフ、再生機能
・ iPodバックライト常時点灯機能
・ リモコンによるiPodコントロール
・ カーリモコン付属
である。 |
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別売りの「iPod専用ホルダー (2,480円)」も同様に角度調節が可能なため、悪目立ちしない形で設置できるのはポイントの高いところ。また、リヒター・オートコンフォート シリーズを使用すると、よりスマートな車載が可能となる。
iPodとの接続はDockコネクタを使う。ヘッドホンジャック接続型に較べ、ノイズ対策として有利なだけでなく、走行時(使用時)にiPodの充電ができるのはポイントが高い。外出前にiPodのバッテリー残量を気にしなくて済むのは意外と大きなメリットだ。また、機能面での特徴として、エンジン連動のオートオペレーション機能(特許登録番号 第4174568)があり、iPodの電源オン→再生、および、再生停止→電源オフを行う事ができる。また、使用中、iPodの液晶を常時点灯できる機能をもつ。
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エンジンと連動してON/OFFする様子を動画でご覧ください |
送信周波数はプリセットで6局が設定され、手動設定はできない。使用前はそれが不安だったが、実際に使用してみると、ボタンひとつで簡単に送信周波数を切り替えられるため、混信時の周波数切換作業が楽で好印象だった。6つのプリセットも充分で、短時間で全ての周波数で混信するという事態はほぼありえない。敢えて難点をあげるとすれば、サン電子製品(だけでなく、多くのメーカがそうであるが)は、固定周波数のプリセットが幾つか用意されているタイプなので、クルマが多く行き交う場所で使用すると混信する可能性が高くなると言う事だろうか。0.1MHz刻みで周波数設定できる機種も出てきているので、今後の機能強化に期待したい。
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音符ボタンで周波数設定を行うのでカンタン |
リモコン用の端子があるシガーソケット部 |
音質はFMIP-307とほぼ同様で、他社製品と比較してあたま一つ抜け出ている印象。デジタル回路搭載により音質も満足いくレベルでノイズの混入も極めて少ない感じだ。音質やノイズの入り具合は、FMIP-307のページを参考にしてみて欲しい。万一の走行中に入るノイズは、出力周波数のシフトで回避が可能だが、出力周波数をマニュアル設定するタイプのトランスミッターでは操作に手間がかかり、信号待ち等の短時間で行うのは難しい。本機は、前述のワンボタンでの出力周波数トグル選択が可能で実用性が高い。また、本体が分離しているので、操作しやすい場所で設定が可能で、助手席や後部座席から操作する際も便利になっている。
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エンジンスターターのようなリモコンスイッチ |
シガーソケット部に装着する |
FMIP-308には、RMIP-608と同形状のリモコンが付属する。ワンボタンしかないが、1クリック → 再生/一時停止、2クリック → スキップ(曲送り)、3クリック → バックスキップ(曲戻し)となっており、操作は簡単だ。
スイッチのデザインも、エンジンスターターのような形状で操作もしやすいのが良い。複数のボタンから行いたい操作を選ぶ方式のリモコンやiPodを直接操作するのは、操作が複雑な上、運転中の操作は危険が伴う。付属のリモコンは、ワンボタンでクリックの回数で操作できるので視線を外さずに操作が行えるのが良い。iPhone 3Gとの組み合わせに関しては、FMIP-308単体使用時と同様警告メッセージは出るが、操作を行うことはできた。
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走行時のFMトランスミッターの電波をFMラジオで受信した音声品質を確認頂けます |
実売で5,000円〜6,000円弱の価格帯でありながら、音質がよく、ノイズに強いFMトランスミッターとしてはリーズナブルと言える。また、デザイン的に優れた簡単操作のリモコンが付属しているのもお買い得感が高い。本機の発売を機にFMIP-307が価格改定(値下がり)しているので、リモコンまでは要らないが(むしろUSB充電機能が必要で)高品質なFMトランスミッターが欲しい人はそちらも検討すると良いだろう。
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