iPhone 5の発表から１週間後、AppleStoreやau、ソフトバンクの旗艦店、大手家電量販店主要店舗では、iPhone 5を購入する人の列ができた。ソフトバンクショップ銀座でも、この日にあわせてリニューアル。女優の上戸彩さんを招いての発売イベントが開催された。

イベントの冒頭では、 徹夜で並んでいたと言う人々のインタビューがあった。１番目に並んでいたという人は茨城県の男性会社員で、17日（月）から並んでいたという。２番目の人は、前回１番目だった人で、同じく17日に並びにきたが、４時間差で負けたと悔しさをにじませた。

「ビックフェーブ」ことBUTCHさんも	iPhoneパネルをかぶっている人も
孫社長「速い！」購入予定者達「速い！」	孫社長「薄い！」購入予定者達「薄い！」

カウントダウンに先立ってソフトバンクの孫正義社長が登場。iPhone 5の実機を持ち、「速い！」「薄い！」「軽い！」と強調。順番待ちの列に並んでいる人々からも歓声が上がった。また、新機能の一つであるパノラマ撮影も実際にやってみせて「こんなに奇麗に簡単にパノラマ写真が撮れました！」と満足げにアピールした。

カウントダウン間際に、いよいよ上戸彩さんが登場。今まで４分かかっていた動画もあっという間にダウンロードできた、など、iPhone 5の速さに満足した様子。孫社長にプレゼントしますよ、と言われた上戸さんは、「・・・じゃぁ、２台お願いします♪」と、14日に結婚したEXILEのリーダー・HIROの分もおねだりしていた。

拍手とともに上戸彩さんが登場	「それじゃぁ２台、お願いします♪」
５、４、３、２、１…	iPhone 5発売おめでとうございます！
カウントダウンの後は、二人で購入者をお迎え

カウントダウンと同時に祝砲が鳴り、幕が下りた。次々に入店する購入者をスタッフの拍手の中、孫社長と上戸彩さんが迎えた。最初の契約者は、１番目に並んでいた男性。iPhone 5を上戸さんから手渡されると、満面の笑みで受け取った。iPhone 3Gから毎年機種変更しているという事を聞いた孫社長は、こういう熱心な人に支えられているので、今回下取りキャンペーンなどで既存のユーザにもメリットを提供したいと思った、などキャンペーンの紹介も行った。

イベント終了後、店内に場所を移して囲み取材が行われた。孫社長は、今まで黙って密かにLTE基地局の整備をしてきた事を打ち明かした。その上で、LTEのエリア比較のパネルを提示して、他社（2012年08月18日に総務省が発表した免許許可数）と比較して、ソフトバンクの2012年9月21日現在の実稼働基地局数は、2.4倍くらいだとエリアの広さをアピール。（LTEサービスエリアでかつ75Mbpsエリアなどの条件が揃えば）iPhone 5がサクサク快適に使えると言う。

複数メディアからのLTE基地局の実質的な比較や、料金プラン（割引プラン）の適用や実際の割引率／金額、予約数やiPhone 4Sなど過去機種と予約や販売実績の比較、およびバックオーダーとなっている端末の予約購入者への引き渡し等に関しては、一通りの説明に終始し、明確な回答を避ける一面もあった。

リニューアルされたソフトバンクショップ銀座は、１階のフロアの半分以上がケース等の周辺機器で占められていた。開店当初は、500点ほどだったスマートフォン関連用品も、リニューアル時には1,000点を超え、iPhone 5のケース等に関しては今後も随時追加してゆくという。 担当者曰く「銀座周辺でケース選びに迷ったら、ご来店ください。きっとお気に入りのケースが見つかると思います」との事だ。

au（KDDI）が参入してからほぼ１年が経過し、良い意味で競争が行われた中でのiPhone 5の発売となった。今までは、iPhoneというキラー端末を独占していたソフトバンクが、本当の意味で通信キャリアとしての競争を強いられる事になった。その結果、auが表明したテザリングに関しても、後追いでテザリングを可能にする等、ユーザーにとって利益になるサービス競争も行われ始めた。あとはLTEだけでなくデータ通信、音声通話含めた対応エリア、品質など、本来のキャリアとしての姿勢が評価される事になるだろう。