ATOMOSブースでは、従来から発売されているフィールドモニター兼HDMIレコーダー「NINJA」に加え、2011年11月下旬発売のフィールドモニター兼HD-SDIレコーダー「SAMURAI」の実物が展示されていた。またあ、バッテリー駆動の小型SDItoHDMIおよびHDMItoSDIコンバータ「CONNECT」のモックが展示されていた。
「NINJA」「SAMURAI」「CONNECT」は、いずれもバッテリー駆動が可能。SONYのNPシリーズバッテリーと互換性があるので、相互に使用できる他、Lバッテリー互換のAC Adapterを使用する事も可能。屋外でのロケ、ライブ配信では電源の確保も課題で、長いケーブルを引いたり、発電機や蓄電池を導入するなど手間やコストがかかってしまうケースが多いので、バッテリー駆動できるデバイスと言うだけで、同様の製品よりも製品選択のアドバンテージとなると思われる。
「NINJA」は、HDMI入力された映像信号を、Apple ProResコーデックで収録することが可能なレコーダー。4.3インチのタッチパネルスクリーンが内蔵されており、収録した映像をその場で確認するなどの操作や各種設定が行える。Apple ProResコーデックで収録されるので、FinalCutProなどで即座に編集できる。家庭用ビデオカメラでもHDMI端子のある製品は増えてきているが、Macで取り扱うにはファイルを変換するなどひと手間が必要だったのが、「NINJA」を使う事で収録時間およびファイル変換を気にする事無く撮影することができる。価格は99,800円。
「SAMURAI」は、HD-SFI入力された映像信号を、Apple ProResコーデックで収録することが可能なレコーダー。5インチのタッチパネルスクリーンが内蔵されており、収録した映像をその場で確認するなどの操作や各種設定が行える。NINJA同様Apple ProResコーデックで収録されるので、FinalCutProなどで即座に編集できる。HD-SDIに対応した事により、REC/STOPの連動や、SDIループアウトなどのプロの現場で求められる機能がきちんと搭載されている。価格は159,800円。
「CONNECT」は、非常にコンパクトなボディに2時間駆動できるバッテリーを搭載したSDItoHDMIおよびHDMItoSDIコンバーター。「NINJA」「SAMURAI」シリーズと同じバッテリーを使用でき、最大32時間の単独稼働が可能。もちろん、「NINJA」「SAMURAI」のバッテリーマウントにも接続する事が可能で、自身のバッテリーを「NINJA」「SAMURAI」へ供給したり、増設バッテリーとあわせて全ての機器をバッテリー駆動させる事も可能。価格は確定ではないと言う事だが、35,000円くらいで提供したいと言う。
既に、フィールドモニターやレコーダー、コンバーター類は他社製品が複数リリースされており、所有、利用しているユーザも多いかと思うが、「NINJA」「SAMURAI」「CONNECT」の利点は、全て互換性のあるバッテリー(およびバッテリーマウント)で動作すると言う事が挙げられる。現場ではそれぞれの機器がバラバラでケーブルなどもごちゃごちゃしがちになるので養生テープで巻くなどの力技も見られるが、「CONNECT」はNINJA、SAMURAIにジョイントできるマウントを持っているのでケーブリングもシンプルになり、機動性が向上するだろう。また、なんと言ってもコストパフォーマンスが圧倒的に良いのが嬉しい。
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Inter BEE 2011動画レポート:ATOMOSブース |
ATOMOSブースの隣には、フォーカルポイントコンピュータブースがあり、iKAN製品や同社が扱うヘッドホン、イヤホンなども展示されていた。
今回、iKANのプロンプターが初めて展示されていた。その他V-moda製品に関しては、年末に向けて新製品がリリースされる予定との事。
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