FMIP-305は、サン電子の最新型FMトランスミッターである。単体モデルと、iPod専用ホルダー付属モデルがあり、今回はホルダー付属モデルで検証している。
FMIP-305の特徴は
・ シンプルで小型なデザイン
・ Dockコネクタ接続
・ 充電対応
・ エンジン連動オンオフ、再生機能
・ iPodバックライト常時点灯機能
である。 |
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ホルダー付きモデルは、現在発売のiPod全モデルに対応 |
シガーライターソケット差し込み型はFMトランスミッターの基本スタイルだが、本機はプラグ部分を90度可動するデザインを採用、シガーソケットの位置や角度に合わせて調整できる。
iPodとの接続はDockコネクタを使う。ヘッドホンジャック接続型に較べ、ノイズ対策として有利なだけでなく、走行時(使用時)にiPodの充電ができるのはポイントが高い。外出前にiPodのバッテリー残量を気にしなくて済むのは意外と大きなメリットだ。また、機能面での特徴として、クルマのエンジンに連動してiPodの電源オン→再生、および、再生停止→電源オフを行う機能、そして、使用中、iPod の液晶を常時点灯できる機能をもつ。両方とも特許出願中とのことで、他社では追随できない可能性が高い。
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エンジンと連動してON/OFFする様子を動画でご覧ください |
付属する専用ホルダーも同様に角度調節が可能なため、悪目立ちしない形で設置できるのはポイントの高いところ。今回、iPod Touchと組み合わせて使用しているが、大画面が生きるカタチで設置できた。ただし、近年のクルマのインパネ周りは微妙に曲面になっていることが多く、また表面処理の関係もあって(ホルダー付属の)両面テープではやや心許ない。今回もiPod Touchごと脱落する事故(笑)が起こったので、接地面には十分な考慮が必要だろう。市販の強力な両面テープに交換してからは落下事故は起きていない。
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音符ボタンで周波数設定を行うのでカンタン |
使用している周波数が光るので、夜間でも確認が容易 |
送信周波数はプリセットで10局が設定され、手動設定はできない。使用前はそれが不安だったが、実際に使用してみると、ボタンひとつで簡単に送信周波数を切り替えられるため、混信時の周波数切換作業が楽で好印象だった。
音質は同種の製品に較べ、あたま一つ抜け出ている印象。FMトランスミッターにありがちなくぐもった感じがあまりないのは◎。ただし、地域的なものも関係しそうだが、特定の周波数選択時に、しばしばノイズの混入がみられた。この場合、出力周波数のシフトで回避が可能だが、出力周波数をマニュアル設定するタイプのトランスミッターでは操作に手間がかかり、信号待ち等の短時間で行うのは難しい。本機は、前述のワンボタンでの出力周波数トグル選択が可能で実用性が高い。
リモコン RMIP-605
同じくサン電子がFMトランスミッター用アクセサリーとして出しているCarリモコンfor iPod RMIP-605も併用して使ってみた。
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iPod用カーリモコン RMIP-605 |
FMトランスミッタと同時使用が可能 |
本機はiPodの車載型リモコンだが、コネクタ部に工夫があって、FMトランスミッターと同時使用が可能になっているのがポイント。
今回は同社製トランスミッターと組み合わせたが、他社製のものでもOKなので、リモコンだけ追加購入するのもアリだろう。
リモコン機能は再生、停止、スキップ、早送り、アルバム/プレイリストスキップ(それぞれ順方向、逆方向)と充実。指先の感触で目的のボタンがわかるので、ひじょうに使い勝手がよい。LEDによるボタン発光もあり、価格のわりに機能が充実している。デザインがシンプルで悪目立ちしないのも◎。
ただし、同社製FMIP-305と組み合わせて使う場合、FMIP-305のウリの一つであるiPod の液晶バックライト常時点灯機能が使えなくなる。同機能はFMIP-305を選ぶ理由にもなり得る大きなポイントだけに惜しい。
協力:mono-logue |