Kleer Audio技術は、2.4GHz帯の電波を使って16bit/44.1kHzの音声を非圧縮で伝送でき、非常に省電力と言う特徴がある。ユニットの関係上ある程度以上の大きさになってしまうので、大きめな印象を受けるが、実際に使用してみると以外にも装着感は良い。
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クロムのアクセントが高級感を出している外観。無線ユニットを内蔵する関係で筐体が大きくなってしまっており、残念ながら万人にフィットするという形状、大きさにはなっていない。
多少試行錯誤が必要だが、うまく調整してベストポジションを探せば、小柄な女性など、物理的に装着が不可能な人を除外すれば、使用上問題ない装着感を得ることが出来るだろう。
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Twist-To-Fitパッドにより、大振りで重量のある本体を耳たぶの内側に安定して固定する事が可能になっている。Twist-To-Fitパッドも、S,M,Lのパーツを耳に合わせて交換する事が可能だ。
ちなみに、今回のレビューは普段「大」のイヤーピースを使用する男性と、「小」のイヤーピースを使用する男性が行ったが、いずれの場合においてもしっかりと装着でき試聴する事ができた。 |
ファーストインプレッションでは、音質的には、やや低音が足りない?という感じがするものの、ワイヤレスであると思えないほどの高音質で楽曲を聴くことが出来た。Bluetoothタイプはどうしても圧縮、復元が入るために音質の劣化は避けられず、また、そこまでの音質を期待しないで聴くと言う感じであったが、MX W1は、高品質なサウンドを期待しても決して裏切らないクオリティだと言える。実際、オーケストラなどの曲を聴いても有線式と遜色無い印象を受けた。
ワイヤレス(特にBluetooth)の場合、高音域でノイズが入ったりチリチリと壊れていく感があるが、MX W1は、バイオリンの高音域のデクレシェンドやソプラノの歌唱においても有線と遜色ない再現力を発揮できた。低音域は、低音重視型のヘッドホンと比較すると不足気味ではあるが、弱すぎるとか、出ていないと言う事ではなく、あくまでも自然に出ているのでそういうチューニングなのだろう。
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イヤホン充電機能付きチャージングステーション
とキャリングケース |
トランスミッター部 |
製品の構成としては、左右に独立したワイヤレス式のイヤホンユニットとステレオミニジャック付きのトランスミッター、イヤホンを収納する充電機能付きのキャリングケースで構成される。付属の充電ケーブルは、ケースとトランスミッターまたはイヤホンを直接接続して充電できるようになっている。
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付属のバンドを使用してプレイヤーに固定する |
L型コネクタによりすっきり装着できる |
トランスミッターにはゴムバンドが付属しており、プレイヤーに固定することが出来る。サイズは2種類あり、iPod nanoのような小型のプレイヤーからiPod Classicのような大きなプレイヤーまで対応する。また、それ以上大きなプレイヤー向けに自由に調整できる弾力性のあるストラップも付属する。また、iPodに直接固定したくないと言う場合には、バード電子の「Swing nano」のような周辺機器用ポケットのあるケースを利用すると良いだろう。
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バード電子製「Swing nano」に収納 |
トランスミッターを反対側のポケットに収納 |
室内で試聴する際に、トランスミッターとイヤホンの間にオーディオラックを挟むなど遮蔽物かあるとノイズが入ったり曲が途切れたりする。また、距離的には2〜3mくらいが限界のようにも思える。周囲の環境にもよるが、トランスミッターとイヤホンの間に人体が遮蔽するような環境においてもノイズが入る場合もあるようだ。移動中に使用する場合には胸ポケットなどなるべくイヤホン側に近い場所に収納するのが良いだろう。
実売実売60,000円前後の価格ながら、ワイヤレスで有線式の中級機並みのサウンドを楽しめると言う事で、満足感は高い。実際、カバンをたすきがけにしたり、コートなどの上着を脱ぎ着する際のコードの煩わしさは、その頻度が多くなるほどに高くなる。ワイヤレスであることで、ケーブルを気にする事なく高音質のサウンドを楽しめるのは魅力だ。活動的なミュージシャンや足しげくコンサートに通う人たちの移動中の音楽鑑賞手段としても是非試して欲しいモデルの一つだ。
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