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ゼンハイザーエレクトロニクス ハイエンド インイヤーモニター「IE 8」

ゼンハイザーエレクトロニクスの「IE8」は、コンパクトながらも高品位なサウンドが楽しめるダイナミック型イヤホンで、同社のカナル型イヤホンIEシリーズの最高峰モデルである。

IE8

ニーズに合わせたバスコントロールが可能なハイエンドモデル

バランスドアーマチュア型のイヤホンが主流のハイエンドモニターヘッドホン市場では珍しく、ダイナミック型の新製品となった。元々バランスドアーマチュア型では低音域が不足したり、再現性が低くなりがちで、デュアルドライバ化でカバーするなどの対策をしている場合が多い中、ダイナミック型のハイエンド製品と言う事もあり非常に興味深く試用した。

IE8

複数の形状、素材、大きさのイヤーピースが選択可能で、多くの人にとって最適な装着感と、リスニング環境を提供する。また、イヤーフックが付属しており、これにケーブルをはめ込ませて耳の裏側に引っかけるようにすることで、落下防止や装着安定性向上が見込める。

また、チューナーを調整することで、使う人の好みや音楽的趣向に合わせて、低音を強くしたり、正確にリニアな音にすることが可能なバスコントロールを搭載している点も斬新だ。

IE8

付属品
・イヤーピース  (S/M/L)
・ラメライヤーピース  (S/M/L)
・ウレタンイヤーピース  (S/L)
・モールドイヤーピース  (S/L)
・キャリングケース
・イヤーフック
・ケーブルクリップ
・クリーニングツール

IE8の最大の特徴は、ユーザーが低音をコントロールできることだ。ハウジングにマイナスのネジがあり、これを回すことで低音の量が調節でき、好みの音で再生できる。調節は、クリーニングロッドの反対側についているドライバ状の器具を使用して行う。

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付属品を収納できるキャリングケース
L字型ヘッドホンジャック

エージングが完了したてを試したファーストインプレッションは、素直の一言につきる自然な印象を受けた。IE 7が標準状態で程よく味付けされた完成された状態とすると、こちらは素材そのままと言った感じだろうか。もちろん、その状態で自然なサウンドが楽しめるのだが、好みの音に仕上げるのはイヤーピースを変更したり、バスコントロールを行う必要がある。自分好みにカスタマイズされた状態では、他イヤホン、ヘッドホンと比較できないフィット感(装着感およびサウンドへの満足感)が得られる。これは筆舌に語り尽くせないので、是非ご自身の耳で確かめて欲しい。

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バスコントロール用のネジ
取り回し易いケーブル

キャリングケースには予備のイヤーピースを収納するスペースやクリーニングツールを収納するスペースがあり、いつでもどこでも好みのセッティングにカスタマイズしたり、メンテナンスを行う事が可能になっている。IE 7ではやや大仰なケースであるように感じたが、IE 8ではこれくらいのケースに多くのカスタマイズ、メンテナンスパーツを詰め込んで持ち運んでこそ真価を発揮するように思えるから不思議だ。実際、自室やスタジオなどリスニング環境は様々だし、体調によっても聞こえる感じは変わってくるので、あたかも楽器のようにその時々でチューニングをおこなう、というのはある意味自然かもしれない。

IE8

実売40,000円前後の価格ながら、カスタマイズ性の広さなど価格以上の満足感が得られる。既存の製品では満足できなかった、と言う人にとっては、かなり細かいセッティングができるIE 8は、魅力的なはずだ。左右のイヤホンが絡みにくいように分岐部分を処理されたケーブル、細かな部分での作り込み、利便性の高さもさすがはゼンハイザーの最高位モデルと言ったところ。最近、バランスドアーマチュア型に食傷気味だった、と言う人は、是非、ダイナミック型の最高峰モデルを試してみてはいかがだろうか?

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協力:工藤祐子と彼女のペルシャ絨毯


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