ゼンハイザーコミュニケーションズの「MM 80 iP」は、シンプルで落ち着いたデザインとなっている。ベースの「CX 6 Travel」は、ヘッドホン・イヤホン全体としては中級機以上にカテゴライズされるモデルで高品質なサウンドが楽しめる。ヘッドセットのマイク部とコントロールボタンは、分離型で胸元などにクリップしておく事ができる。
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ハウジングは薄く、フラットで、装着感は高い。小柄な女性の耳にもフィットする他、複数の形状、素材、大きさのイヤーピースが選択可能で、多くの人にとって最適な装着感を提供する。
また、イヤーフックが付属しており、これにケーブルをはめ込ませて耳の裏側に引っかけるようにすることで、落下防止や装着安定性向上が見込める。
また薄くフラットな形状は、持ち運び時の収納性にも貢献しているように思う。 |
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付属品
・イヤーピース (S/M/L)
・ラメライヤーピース (S/M/L)
・キャリングケース
・インフライトアダプター
・イヤーフック
・クリーニングツール |
音質的には、ベースとなった「CX 6 Travel」同様に解像度が高くサラウンド感を感じる音作りとなっている。低音を中心に中音域にかけて豊かに出ている感じや高音域の安定感も変わりない。ボリュームを上げて音圧をかけてもビビリや音割れがしにくいのも、コンパクトなハウジング形状としては及第点を付けられる。元々耳に収まりやすい形状なので、着信時の操作などでコントロールボタンを操作するなどしても外れにくく、ヘッドセットのベースモデルとして「CX 6 Travel」を選択したのは正解だったと思う。
リモコンとマイクは、中間部にあるコントロールユニットにまとめられている。イヤホンのケーブルは、ショートケーブルになっており、延長ケーブルにコントロールユニットが付属していると言う形になっている。マイクは、ちょうど胸元にクリップで留めるような形になり、通話時のノイズも少なく音声も明瞭に伝える事ができる。このリモコンとマイクの先に別なヘッドホン、イヤホンを接続する事も可能なので、気分や用途に応じて交換しても良いだろう。イヤホンの方は、ステレオミニジャック付きのBluetoothヘッドセットなどに接続してワイヤレスで使用する事も出来るかと思う。
多種多様なイヤーピースやオプション類は、ハイエンドユースにも耐えうるカスタマイズ性を持っているように思う。これから高品質なヘッドホンを試したいという人にとっては、このような豊富なオプションがリスニング環境の最適化の役に立つ。高品位なヘッドホンとiPhoneでの使用に便利なヘッドセットが一体になっており、ヘッドホンとヘッドセットと別々に買ったり、ヘッドセットアダプタを別途購入するなどの場合に比べてお買い得と言う意味でもオススメのモデルと言える。
また、コンパクトなキャリングケースや航空機用の変換アダプタが付属しており、モバイル用途に適している。ヘッドホンを収納した後でもスペースに余裕があるので、クリーニングツールや予備のイヤーチップなどを収納する事も可能だ。
実売25,000円前後の価格ながら、豊富なオプションや製品の質感、音質など総合的に見ても価格以上の満足感が得られる。iPhoneを単に通話などだけでなく、音楽や映像の鑑賞も高音質で楽しみたいと言う人には最適なモデルと言えよう。また、保証期間が2年間と通常製品よりも長期間なのも安心して使える要因の一つであり、総合的な満足感は高い。
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ヘッドセットのウラワザ?として、切り替えスイッチを一度押すと楽曲の停止、再生(着信を受ける、電話を切る)だが、ダブルクリックすると再生している曲をスキップするという操作になる(多くのヘッドセットにて共通)ので、簡易的なリモコンとしても使えるところが嬉しい。 |